誰に聞いても「人生あっという間だった」って言ってる。
なんで、あっという間に感じちゃうのだろう
あっという間の人生を充実させたい。
こんな感情を抱いたことないでしょうか?
ぼくも「人生あっという間だ」みたいな感覚を持ち
「このままではいけない、本当に自分にとって意味のあることをやらなければ!」
みたいな感覚に陥って焦って過ごしていました。
あっという間と感じる原因を冷静に分析することで、充実感をもって過ごすことができるようになりました。
この記事では僕の大好きな本、「Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法」を参考にあっという間の人生を少しでも充実感高く過ごすための考え方を紹介します。
😀この記事の内容😀
- 多くの人が「人生、あっという間だった」と感じる
- なぜ、人生はあっという間だと感じるのか
- あっという間の人生を自分らしく充実させるには
「人生あっという間だった」という感情をなくし充実感を大きくする方法とは?
多くの人が「人生、あっという間だった」と感じる
実際に高齢の人が「人生はあっという間だった」
といってます。あなたもコレまでの人生を振り返ると「あっという間だったなあ」と思っているのでしょう。
なぜ、人生はあっという間だと感じるのか
振り返った時点で「人生あっという間」と感じてしまう
なぜ、「人生あっという間」と感じるのでしょうか。
それはズバリ「振り返るから」です。
どんなに長い人生でも「振り返ったとき」は一瞬に感じてしまうのです。
Think clearly では、「体験している私」と「思い出している私」について以下のように説明されています。
あなたは幸せですか?
少し時間をかけて、この質問に答えてみてほしい。
さて、質問の答えは出ただろうか?
自分がどう感じているかを答えた場合には、あなたが意見を求めたのは「体験している私」だ。
あなたは質問について考えていた「三秒間の自分」の精神状態を答えたことになる(あなたがたったいま読んでいる文章を書いている私としては、それがポジティブな答えであることを祈るばかりだ)
それに対して、ここ最近のあなたはどう感じているか、人生にどのくらい満足しているかといった、あなたの最近の気分について答えた場合には、あなたが意見を求めたのは「思い出している私」ということになる。
まずいことに、この二人の「私」の意見はめったに一致しない。
think cleary より
ここでもう少し考えてみましょう。
「人生あっという間だった」と感情を抱いているのは「思い出してるから」ですが、もう少し掘り下げて考えると「思い出すこと」を「体験している」わけです。
つまり、人生を振り返るときはいつも「思い出すという体験」をやるわけです。
人間は今現在の「瞬間」と感じる時間は約3秒間だと研究されています。
だから、どんなに長い壮絶な人生でも、振り返ったときには「思い出す体験をしている私」の中に入っていくため「人生あっという間だったな」と感じてしまうというわけです。
これが、振り返った時点では「人生あっという間だった」と感じるひとつの理由です。
「100万分の1」しか覚えていないから
ここで驚きの事実を紹介します。
それは、私達は起きた出来事の「100万分の1しか覚えていない」という事実です。
「今この瞬間」と私達が感じる「一瞬」は、心理学者たちの間では「約3秒間」と定義されているそうです。
そして、その3秒間の積み重ねで人生は構成されていて、その膨大な瞬間の中の「100万分の1」しか覚えていないというわけです。
試しに、「二四時間一〇分三秒前」に自分が具体的に何をしていたか、思い出してみるといい。
あなたは、ちょうどくしゃみをしようとしていたかもしれない。
窓の外を眺めていたかもしれない。ズボンについたパンくずを払っていたかもしれない。
そのとき何をしていようと、あなたはそれをもう覚えていない。
私たちの記憶には、体験したことの一〇〇万分の一も残らない。
どうでしょうか、「人生あっという間」と感じてしまうのには私達の記憶力の限界が関係しているのでしょうね。
ピークエンドの法則
あなたの「人生あっという間だな」という感情は「ピークエンドの法則」で更に大きなモノになっている可能性があります
✏「ピーク・エンドの法則」とは✏
ある事柄に対して記憶や印象に残っているのは感情が最も高ぶったピークの出来事と、その終わりごろの出来事だけで、それらが全体的な影響を決定づけるという法則のこと。
逆に言えば、「ピーク」でも「エンド」でもない出来事は、全体的な印象にほとんど影響を及ぼしません。
2002年にノーベル経済学賞を受賞した、心理学者・行動経済学者のダニエル・カーネマン氏によって提唱されました
細かい例は、スタディハッカーの記事で詳しく気になる方は読んでみてください。
人生いろんな出来事があります。
しかしそのほとんどの体験にはピークとエンドがあるでしょう。
だからピークエンドの法則が全ての経験に当てはまり「人生あっという間だったな」と思うわけです。
ピークエンドの法則は「人間がこう感じてしまう」という特性を学術的に解明したものです。
この特性が自分にもあることはもはやどうしようもないでしょう。
私の体験から、ピークエンドの法則を少し上手に活用する方法を紹介します。
例えば長期休暇をとって旅行に行くときなどです。
目的地をひとつにして長期間滞在するのではなく、目的地を数カ所に分散してそれぞれの場所でピークとエンドを設けるようにしましょう。そうすれば一回の旅行でピークとエンドが複数得られることになるので、後で思い返したときに満足度が高くなるというか、思い出の数が増えやすくなります。
日常生活の中においては、私は子供が小さく忙しい日々を過ごしていますが、一日の最後に子供を風呂に入れてご飯を食べさせて寝かせつけをしてとイベントを詰め込んでしまうとエンドが最悪に感じてしまい、一日に対する満足度が低くなってしまいがちです。
一日の最後に30分でもいいから余裕をもたせるように「忙しい雑事をできるだけ前半で詰め込む」ことを意識するだけで、一日の最後に余裕のある時間を作って「ああ、今日は良い一日だったなあ」と勝手に考えるようにしてます。こんな感じで工夫して、ピークエンドの法則をうまく活用してやりましょう。
あっという間の人生を自分らしく充実させるには
「人生あっという間」と考える感情の中には
- 振り返ると一瞬に感じてしまう人生へのモノ悲しさ
- 色濃く、そして満ち足りた今を噛みしめるように生きて行きたい
といった感情(少し大げさですが)が少なからずもあるのではないでしょうか?
ここではそんな感情を少しでも和らげて、充実させていくための考え方を紹介します。
実際には人生「あっという間」ではない
あっという間というほどに短く感じてしまう人生を充実感を持ってすごすために大事なのは、実際にはあっという間ではない。ということを強く意識することです。
先程書いたように「思い出している自分」にとっては過去はいつもあっという間ですが、「体感している自分」にとっては到底「あっという間」ではないからです。
退屈な2時間の授業があっという間なんて、体感している本人から絶対に出てくる言葉ではないでしょう。
1年間毎日10時間、受験勉強に打ち込んだ日々や退屈な授業を受け続けた記憶は振り返ってみればあっという間だと言えるかもしれないですが、やってる最中に「あっという間ですから」なんて言葉は、口が裂けても出ないでしょう。
でも、振り返ったらあっという間なんでしょう?
それは仕方のない事実。
ここで大事なのは、振り返ったときに「あっという間だった」と思わないようにすることではなくて、リアルタイムで体験している自分が確かにあることを実感すること。
コレをしっかり認識すれば全く問題ないってことです。
覚えてなくたって良いじゃないですか。
存分に体感しておけば問題無いわけです。
覚えてなくて当然だし、覚えてない方が逆に良い
2つ目は「覚えてなくて当然だし、覚えてない方が逆に良い」ということです。
人生があっという間という感覚に対して物足りない感情を抱いてしまうのは
私の人生の記憶だもの!全部覚えてたいわ!
という欲望から発生している可能性が高いからです。
だから様々な出来事を「覚えてなくて良いや」と考えることができれば、素晴らしいことを体験している最中もそのことに純粋に集中できますし、振り返ったときに覚えてなくても「なんで覚えてないんだろう」といった不満を抱く可能性がぐっと減ります。
なんにも覚えてないよりも覚えてた方が良くない?
と言う考えもあるでしょう。
しかし、なんでも覚えておくことができるということは、良いことも悪いことも楽しいことも悲しいことも全部覚えてしまうということになります。
これはこれで大変でしょう。
嫌なことも時間が経てば忘れることができるのが人間の良いところではないでしょうか。
そしてさらに、楽しいことよりも悲しいことの方が人間の感情に強く残ることは科学的にも証明されていることです。
だから、全てのことを覚えていては身も心もボロボロになってしまうでしょう。
だから「覚えてなくて当然だし、覚えてないほうが逆に良い」という考え方をもっておくと満足感を得やすくなるでしょう。
「ああ、こんなことあったねえ」と思い出すくらいで丁度いいんです。
充実させる定義を広く持つ
「充実している」という定義を、とことん広げることで、体感している最中も振り返った時にも、満足度高く感じることができるでしょう。
「充実の定義を広く持つ」ということはつまり、「良い」「悪い」「そうでもない」このどの分類の出来事であっても「充実している」と認識してしまうということです。
少し無理矢理なやり方かもしれませんが、けっこう効果が大きいです。
多くの人は「良い」ことだけを「人生にとって良いこと」と分類したくなりますが、実際には「良い」ことばかりでは無いのが人生でしょう。
「悪い状態」から抜け出すために辛くても頑張った経験だったり、「良い状態」を目指して必死に頑張っている受験勉強の最中なんかは、その時はキツイかもしれませんが後々振り返ると結構いい経験だったりするのではないでしょうか?
そして、体感している最中も、案外楽しんでたりするのではないでしょうか?
僕の好きなイエロー・モンキーさんの曲の歌詞にこんなフレーズがあります。
雨の中を何も見えずに走るのは
とても深く生かされるのを感じたような
〜THE YELLOW MONKEY バラ色の日々 より〜
私は風邪引いたときやら体調が悪いときにこの感覚をすごく感じることがあります。
「ああ、俺、生きてるぜ」
「健康ってありがたいぜ」
みたいな感情でしょうか。うまく言い表せませんが、ドMなのかもしれません。
とにかく、悪い状態も「充実」という意味では人生にとっては大事だということですね。
そして「そうでもないこと」これも見落としがちですが、「充実」のカテゴリにしっかり分類しちゃいましょう。
「そうでもないこと」って人生の中で結構多くの時間を構成しています。
- ただ無心でそこそこの味のご飯を食べているとき
- 特にストレスの無い仕事をしているとき
- ただ家族で昼ごはんを食べてるとき
- 友達と雑談しているとき
などなど、普段意識することも無いほど平凡な時間のことです。
果てしない時間です。
これも人生にとっては「充実した時間」だと分類しないのは非常にもったいないです。
なんの意味もない時間も大切な時間だと思えることはある意味で最強の考え方です。
逆になんでもないことを楽しめないようでは、人生楽しむレベルが少し低いでしょう。
長くなりましたが、人生にとって「充実している」という定義を限りなく広く持つことで「あっという間の人生」に対して[もったいない」やら「もっと充実させなくては!」みたいな感情が激減することでしょう。
「充実」の基準が広ければ広いほど人生は充実する。
全ては捉え方次第ってことですね!
5年日記をつける
振り返ったときに「あっという間だったな」という感覚を小さくするにはコレがオススメです。
5年日記をつけてみてください。
普通の日記と違うところは、日記をつけるときに
「去年やその前の年の同じ日付のときに自分が何をしていたか」
が簡単に振り替えれるところです。
日常の些細なことや、今日は何を食べた。といったありきたりなことで構いません。
毎日書くようにしてみてください。
数年後に振り返りながら日記を書く際には「あっという間」という感覚は少し薄くなるはずです。
シンプルな方法ですが結構オススメです。
記憶に残ることをどんどんやる
最後はやはりこれ。
「人生あっという間だったな」と寂しい思いをするのが嫌ならば、たとえあっという間だったと感じたときも
「自分は最大限に人生を謳歌したな」
と納得できるような経験をひたすら積みまくるということです。
ここで気をつけていただきたいのは、記憶に残る経験をつもうと高級なものを買ったり、お金をめちゃくちゃかけて海外旅行に行きまくったりと「お金を使いまくることだけは避けること」です。
それはそれで思い出になるから良いかもしれませんが、貯金がカツカツになってしまって将来の安心が消えてしまっては元も子もないです。
おすすめは「お金を使う経験」と「お金を使わない経験」の両方をバランスよくやることです。
お金をかけて楽しいことも経験して、更にお金をかけなくても楽しいことを経験すれば、楽しめることの幅がとても増えるわけです。
お金は無限には湧き出てこないので、お金を書けなくても楽しめる力といったものをしっかりと育てることは、長い人生をずっと楽しむことに繋がります。
このことを意識した上で「記憶に残ることをとことんやる」これを実践してみてください。
まとめ
「人生あっという間だな」と感じてしまうのはもはや避けられないです。
考え方や感じ方を上手にコントロールして自分の力で充実感を感じていきましょう。
Think clearly は冷静な考え方や思考法を科学に基づいて解説してくれる本です。
気になる方は是非!!
最後におさらいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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