残業するのって偉いの?
本当は残業せずに帰りたいんだけど
残業が「偉いでしょ?」「当たり前でしょ?」みたいな空気感、、、
この感じ、一体どうすればいいの?
結論。「残業が偉いのは会社の中だけ」ということを徹底的に理解して、その上でどう動くか、を考えるべきです。
この記事の内容
- 「残業するのが偉い」空気が漂う職場あるある
- 「残業が偉い」空気や文化はあるけど、会社の中だけ
- 「残業が偉い」のなら対抗策は「従う」「抗う」「逃げる」「活かす」のどれか
- どんな問題も人生全体で俯瞰して考えてみると結構ラクになる
- 残業が偉い文化が蔓延しているのかを理解して
- 文化としての残業へコスパよく対処しながら
- 残業時間を最小限にしつつ
- 残業によるストレスを最大限に小さくする
そんな方法を紹介していきます。
前に「残業は偉い文化がいやならば、無視して自分の人生に全集中」という記事で、残業が偉い文化の対処法をざっくり紹介しましたが、この記事では、さらに具体的な作戦を解説していきます。
僕は「残業が偉い文化」に反抗しすぎてあらゆる抵抗をした挙げ句、メンタル不調で1年間も休職した経験があります。
そんな僕の経験から、残業に憤りを感じる人のストレスを少しでも減らせればと思い書いた記事です。
残業に憤りを感じるあなたの参考になれば幸いです。
私の残業プロフィール
- 製造業ライン勤務で強制的に毎日2時間残業&土曜日出勤
- 設計開発部署で平日は毎日3〜4時間残業(土日は基本休み)
- 企画職系の職場で平日1時間程度残業(土日完全休み)
- 残業体質の職場で毎日3時間残業
- 残業体質に違和感を覚え、定時退社を強行
- 定時退社を強行しすぎて、仕事がうまく回らなくなり休職
- その後、無事復帰、残業との付き合い方を考える日々
いろんな残業文化の職場を経験し、残業に対して酸いも甘いも体験してきました。
独身時代は職場の文化に素直に従っていましたが、子供との時間を大切にしたいときに残業体質の職場に居て、家族との時間が取れないという事実に直面し、そして抗い続けました。
そんな僕が、解説します。
「残業が偉い」という空気は会社の中だけなので外の世界に目を向けよう
「残業するのが偉い」空気が漂う職場はこんな感じ
「残業することが偉い」という価値観が根付いている職場は、ずばりこんな感じです。
いくつか当てはまるなら、あなたの職場も残業が当たり前すぎて「残業=偉い」状態にまで、昇格しています。
「残業=偉い」職場あるある
- 定時のチャイムなんて、あってないようなもの
- 朝礼なんてあっても、終礼なんてない
- 私用で定時上がりするときは、周囲に伝えておくのが礼儀
- 定時上がりの際に理由を求められる
- 会社関連の飲み会ならば堂々と帰れる
- 定時のチャイムをきっかけにコーヒーやタバコで残業に備える
- 会議の開始時間が定時外
- 先に帰るときは「すみません、お先に失礼します。」
- 私用で早く帰るときは「え?もう帰るの?」の目と雰囲気
- 残業時間になってから、やっと自分の仕事に集中して取り組める
- 平日の定時後に予定を入れてる先輩や上司があまりいない
- 課長や部長は、若いときにしっかり残業して昇格していった人
どれも、並べてみたらおかしいものも結構ありますが、いくつも当てはまる職場で働いていたとしても、それが普通になっていたら違和感すら感じることが出来ません。
当たり前過ぎて気づくことすらできない。
これが「残業=偉い」職場の恐ろしいところです。
そもそも、なぜ、残業が偉いのか?
それでは、なぜここまで「残業=偉い」つまり「残業が評価される」感じがあるのでしょうか?
私が考える主な理由はこの3つです。
- みんなやってるから
- 目の前の上司も、残業して昇進してきた
- 「残業して遅くまで頑張る」は誰が見てもわかりやすい努力だから
順に解説していきます。
みんながやってるから
「残業=偉い」という空気が蔓延している理由、それはシンプルに「みんながやってるから」だと私は考えています。
なぜなら、人間は「みんながやっている行動」や「多数派の行動」が正しい行動、つまり「正義」だと認識してしまう性質があるからです。
多数派である「正義」は当然のように偉くなります。
(ワンピースのドフラミンゴも「勝者こそ、正義だろ?」って言ってましたし。)
それぞれの意思や感情は抜きにして、結果的に取っている行動が正解になってしまいます。
たとえば、10人の職場で考えてみます。
職場の残業に対する価値観が次のように別れていたとします。
- 4人は本心では「定時でサクッと帰りたい派」
- 3人は「残って仕事をしたい派」
- 3人は「特にどっちでもいい派」
こんな構成だった場合、結果的に「基本的に残業する」が多数派で、正義になってしまいます。
「残って仕事したい派」と「どっちでもいい派」は定時のチャイムがなっても帰ろうとしないので、「定時で帰りたい派」が帰ろうとしても、6人以上は、まだ仕事している状態でしょう。
そんな中、少数派の行動を貫くには、心理的なハードルも高いので、特に強い明確な理由でもない限り
「まあ、1時間くらいは残業するか」
といった感じになってしまいます。
結果的に、この職場での「正解」つまり「正義」は「定時後も残って残業すること」になってしまいます。
「残業=偉い」の空気の漂う職場の完成です。
この例で注目したいのは、「どっちでもいい派」が「残って仕事をしたい派」に吸収されてしまって、本当なら多数派である「定時でサクッと帰りたい派」が少数派になってしまっていることです。
実際にこんなことが、日本のありとあらゆる職場でおこっているのだと、僕は考えています。
上司たちは残業して偉くなった
若いときに「残業して、遅くまで仕事を頑張った人達」が上層部に君臨していることも「残業=偉い」という空気感ができあがる原因のひとつです。
なぜなら、職場のトップにあたる人物が職場に与える影響はとても大きいからです。トップの価値観や行動は、職場の雰囲気に大きく影響します。
現時点で「管理職」として働いている人達は、高確率で仕事がそこそこできるタイプの人が多いはずです。
- 急なトラブルにも、柔軟に対応
- 部下のミスの尻拭いも平気でやるし
- 役員レベルのからの「理不尽な要求」にも必死になんとか応え
- 付き合いの飲み会にもしっかり参加する
こんな感じで、実務能力がそこそこある上に、サラリーマンとして生きる上での多少な理不尽などを受け入れる覚悟と姿勢が出来上がっています。
まあ、中には「なんでこんな人が管理職に?」みたいな人もいますが、、、笑
こんな感じの人が「職場のトップ」としてバリバリ仕事をこなしながら、部下たちに指示を出しているわけです。
- 会社なんてどうでもいい」なんて思ってる若手
- 右も左も分からない新入社員
- そして特に何も思っていない人達
こんな人達も、「トップの背中」を毎日のように見せつけられたら、多少の憧れをもって、似たような行動を取るようになるのは自然な流れです。
そして、その真似が周囲に広がって、「職場全体の価値観」みたいなものが出来上がっていきます。
会議での言葉遣いや、例え話の仕方など、「職場内で影響力のある人」にどこかしら似ている人が多いはずです。
「遅くまで頑張る」は分かりやすい努力だから
「残業=偉い」文化の、もう一つの要因は「遅くまで残る」が、とても分かりやすい「報われる努力」だからです。
努力の成果として
- 「報酬としての評価」
- 「周囲からの評価」
この2つがわかりやすく得られます。
順に解説していきます。
「報酬としての評価」
結論、いっぱい残業すれば、いっぱい残業代もらえる。
シンプルにこれに尽きます。とても分かりやすいです。
ダラダラ残業する同僚の倍の業務を定時内で捌いても
「残業代をもらっている同僚のほうが給料が多い」
というのがアナタの職場の現実ではないでしょうか?
直視したくない現実だからこそ強調します。
「どんなに実績を積んでも、ダラダラ残業している同僚のほうが、給料が多い」
これが現実です。
そして、日本の多くの会社がこんな評価システムで動いています。このシステムが「良いか、悪いか」を判断する必要はありません。
結果が報酬として反映されてない代わりに
- 結果を出しても出さなくても、安定した給料を貰える
- 2日酔いで体調が悪くて、一日中ぼーっとしてても給料は発生する
こんなメリットもあります。
とにかく、良い悪いに関わらず
「残業すれば、給料が増える」
という「報酬としての評価」が分かりやすい構造になっています。
周囲からの評価が得られる
遅くまで残って残業して得られるもの、それは「周囲からの評価」です。
残業が偉い職場では、成果や結果が報酬体系に反映されないだけでなく、周囲からの評価にも反映されません。
例として、まったく同じ量の「最低限の業務量」をこなしている
- 「毎日残業高橋さん」
- 「定時帰りの前田さん」
で考えてみましょう。
前提条件は「基本的に毎日残業するのが当たり前の職場」です。
周囲からの評価が高いのは、、、、、残念ながら「遅くまで残っている高橋さん」です。
なぜなら、二人の仕事の「実績」は目に見えないけども「遅くまで残っている事実」は周りから明らかに見えるからです。
「今月の業務量ランキング」みたいな感じで、掲示板にでも張り出されていない限り、最低限の仕事をこなしている人たちの業務量が明確に比較されることはないでしょう。
「定時帰りの前田さん」は周囲から責められないにしても
- 「まあ、あんなタイプの人だから」
- 「やることはやっているしね、、、」
みたいな空気で「なんとなく駄目な感じ」で評価されます。
この「なんとなくだめな評価」の中に
- ちょっとした信頼だったり
- 飲み会での話しやすさだったり、
- 目に見えない上司からの評価だったり
数えられないほどの「評価」が含まれています。
そして、ある程度の業務実績などは考慮しても、明確にデータで厳密に人事評価なんてすることのない職場では、人事考課でも「遅くまで残っている高橋さん」に軍配が上がります。
だいたい同じような仕事をこなしている二人ならば、残業もして、周囲とのコミュニケーションもうまくいっている「残業する高橋さん」のほうが「なんとなく」評価しやすいからです。
この「なんとなくの評価」を捨てきれずに「とりあえず残業しとく」人が多い限り、残業体質の職場は改善されません。
もちろん、定時でバリバリ仕事をこなして、残業せずとも周囲からの評判がとても高い。
なんて理想的な状況になれるなら、それに越したことはありませんが
仕事ができる人にはどんどん仕事が集まってくるのが、普通の会社です
バリバリこなせていて評価もされているのなら「残業=偉い」の文化に違和感なんて抱かないはずです。
こんな感じで「見えない評価」が残業により「わかりやすく」左右されます
なぜ残業がえらいのか? まとめ
ここまでで、なぜ残業がえらいのか?
について、解説してきました。
短くまとめると
- みんなやってることだから当然で、偉い
- 上司も頑張って残業したんだから、みんなこれからもやるべき
- そんな空気感の中では、残業しないとみんなと同じ評価テーブルに立てない
こんな構図が出来上がって完成しています。
普通に考えて、この構図自体をひっくり返すことはなかなか厳しいです。
ここからは、そんな絶望的な状況の中でも、個人が自分の人生を豊かにするためにできることを紹介していきます。
「残業が偉い」のは会社の中だけでいい
「残業=偉い」という完成されてしまったどうしようもない社会の縮図に立ち向かう為に、絶対に忘れてはならないことがあります。
「残業が偉い」なんて、会社の中だけなんだぜ!
ということです。
残業が多くても少なくても、残業する奴が偉そうにしててもしてなくても、あなたの人生には、たいして影響しないからです。
さらに言えば「残業なんてどうでもいいさ」=「会社での評価なんてきにしない!」くらいの気持ちでいないと、「残業=偉い」という縮図からくる影響が、人生全体に広がって行く危険性があるからです。
「残業が偉い」雰囲気に憤りを感じているとき、残業に関連するあらゆることが憎たらしくなるときがあります。
-
- 純粋にダラダラ残業してるだけの人
- とくに意味もなくて、時間を消費するだけの会議
- 何のために作っているかわからない資料作成
- やる必要のない社内での根回し
残業せずに、帰りたいアナタにはもどかしくて仕方ないことばかりのはずです。
しかし、これらのイライラの原因をアナタの人生から完全に排除することは出来ません。
- ダラダラ残業する人にいくら説教しても対して変わらないし
- 無駄な会議も結果的にはなくなりません
- 無駄な資料作成も誰かしらがやっています
「残業がなぜ偉いのか」でも解説したとおり、「残業=偉い」の雰囲気や文化は個人が頑張ったところでどうしようもできないほどの大き流れ、もはや文化です。
これらの無駄や非効率に正面から立ち向かおうとすると、どうしようもない現実にぶち当たり、逆にストレスフルな毎日を過ごすことになり、最終的に打ちのめされてしまいます。
どうしようもない流れに逆らって、ストレスフルに過ごして人生全体で「疲れ切ってしまう」といった状況が一番避けるべき状態です。
一度、視野を広げて観察してみましょう。
- 多少残業して帰るのが遅くても、自分の時間はあるはずです。
- 平日は毎日帰るのが遅くても、週末にはたっぷり休みです。
- 土日祝がある程度休みならば、年の3分の1は休みということです
- 嫌でもいつかは会社をやめるときがきます
- もっといえば、働く場所があって、生活に困らないだけ幸せなことです。
- もっとつらい状況で生きている人だっています。
残業が偉い文化そのものが、人生に与える影響なんて、長い人生で考えてみればちっぽけなものです。
重要なのは、残業が偉い文化にあなたがどのように対処するか、に尽きます。
他の時間で、好きなことしたりとか、人生を豊かにする時間はいくらでもあります。
社会人として働き始めると、働く時間が多くなるので仕事が人生の大部分を占めるような感覚に陥りがちですが、人生はもっと多面的です。
イライラしてるときほど、視野が狭くなっていまいます。
「残業=偉い」という縮図に注目しすぎて、人生全体を見失わないようにしてください。
そのためにも「残業が偉いなんて、会社のなかだけで十分だぜ」という考え方を取り入れてみてください。
このマインドが「残業=偉い」という縮図と戦っていくための前提条件です
「残業が偉い」のなら対抗策は「抗う」「逃げる」「従う」「活かす」をひたすらやり続ける。
ここからは、「残業が偉い」という構図への対応策を解説していきます。
対応策は次の4つです
- 「抗う」
- 「逃げる」
- 「従う」
- 「活かす」
順に解説していきます。
どの方法の中にも
「残業なんて、会社のなかだけで十分だぜ」
というマインドが根本にあります。
「残業=偉い」という文化は会社の中にあるものとして、会社からではなく、自分単体から残業文化にどう対応して行くかという視点で解説していきます。
「抗う」
ひとつ目は、「抗う」です。
「残業が偉い」という文化に憤りを感じるなら、シンプルに抵抗してみてください。
抵抗しない限り、何も変わりません。
あらゆる手を使って抗ってみてください。
おすすめは、この3つです。
- ただただ、定時で帰り続ける
- 残業時間をギリギリまで減らす
- 「残業する日」と「全く残業しない日」を設定する
とてもシンプルです。残業するのが嫌だから、残業をしないだけです。
順番に解説していきます。
ただただ、定時で帰り続ける
残業偉い文化への最もシンプルな対抗策は「ただただ、定時で帰り続ける」です。
残業文化の中では、待っているだけでは「定時で帰るのが当たり前になる日」なんて来ないからです。残業が嫌ならば、自分の意思で定時後30分以内に帰り続けるだけです。
- やらなくていい仕事はしない
- 無駄な立ち話はしない
- できるだけ人に仕事をふる
- マクロなんか組んでみて、定常業務は自動で捌くようにする
- 仕事を単純化して減らす
- それでも終わらなかったら、強制的に帰る
あらゆる手を使って、定時でなんとか仕事を終らせるように最大限努力してみてください。
理想は、定時の30分前くらいには、明日の仕事の予定を考えているくらいがベストです。
そして、残業時間を減らすために様々な効率化を試行錯誤していると、あなたの仕事レベル(業務処理レベル)は自然とレベルアップします。
「必要は発明の母」といった言葉もあるくらいです。残業を減らして早く帰りたいという強い気持ちは、色んなアイデアを生みます。
ここで気をつけたいことがひとつ
その効率化したスキルを、職場全体に広げようとするのはやめておきましょう。
「残業=偉い」という文化が染み付いてしまった職場では、効率化のアイデアの積み重ねなんて、本質的には求められていません。
マインドが違うので、表面上取り入れても、楽になった分、違うことして残業時間はあまり変わらないというのがオチです。
結果的に無駄な努力をして落胆するだけです。
もちろん、周囲からの反応や批判はあるかもしれません。仕事が残ってしまうかもしれません。職場で浮いてしまうかもしれません。
そんな様々なデメリットを覚悟して、馬鹿になって3ヶ月くらい、心を鬼にして定時で帰り続けてみてください。
会社生活では多くのデメリットが生じるかもしれませんが、会社以外の生活がとても充実することに気づくはずです。
「みんなやってんだからもっと残業しろよ!」
なんて言われるかもしれません。
それが業務命令ならば従えばいいだけですし、先輩からの助言程度なら
「あ、そうですね、ちょっと考えます」
くらいで流しとけばいいです。
ちなみに僕は同じことを先輩に言われたときに
「だっていくら残業しても、その分仕事が増えるだけだし、キリがなくないですか?」
と言い返したことがあります。
その先輩は「まあ、考え方の違いだし、、、、」といってましたが、それ意外とくに何も言わなくなりました。
なんとなくの理由で注意して来る人は、「残業=偉い」という考えに染まりきっているだけです。
平日はすべての時間を会社に捧げることが習慣になっているだけなのです。
「お前と俺では価値基準が違う!」
と鬼滅の刃、煉獄杏寿郎風に心のなかで呟いておきましょう。
とにかく、残業偉い文化に憤りを感じるなら、ただただ定時で帰り続けることで、正面から抗ってみてください。
失うものもありますが、きっと、もっと大切なにかを得られるはずです。
残業時間をギリギリまで減らす
残業時間を極限まで減らす努力をしてみてください。
もちろん、職場全体ではなくあなた個人の残業時間の話です。
残業がえらい文化が完成している職場では、定時後30分〜1時間くらい残りさえすれば、残業している認定される場合も結構あります。
みんな「なんとなく」惰性で残業している場合、その職場での「なんとなくみんなが帰りだす時間」がくるまで、無意識に残業している人が多いです。
「なんとなくの時間」は複雑な要因で作り上げられています
- 職場で影響力のある人が帰ったら、みんな帰りだすのか
- ただただ、2時間くらい残ったら帰りだすのか
- 仕事のキリがついた人が帰りだして、「帰る」ことが目立たなくなったらみんな帰るのか
実に様々な要因が絡んでいるはずです。
あなたの生き方を「なんとなく」の残業に合わせる必要があると思いますか?
「定時ですぐに帰る」というのが目立つだけなので、30分〜1時間程度残ってれば
「少し帰るのは早いけども、残業はしている人」
として特に浮くこともなければ、怒られることも意外となかったりします。
少しずつでいいので、「このくらいまで残ってたら怒られない」というラインを見定めて、そのラインで帰るようにしましょう。
そして、そのラインを少しずつ早めてみたりしましょう。
残業が強制される文化でもない限り、これで残業時間は格段に減らせるはずです。
残業が最小限にできて、周囲との干渉もあまりないのでこの作戦は結構バランスの取れた作戦です。
残業が強制されるような職場なら、転職やら職場異動を考えた方がいいでしょう。
残る日と帰る日を明確に分ける
もう一つの作戦は「残業する日」と「残業しない日」をきっぱりと分けるということです。
- 残業する日は、ある程度周囲が帰りだす時間がくるまでとことん残業してバリバリ働いて
- 「帰る」と決めた日には、定時後15分以内には颯爽と職場から消える
こんな感じで、週に2日くらいは「定時で帰る日」を設けるのが理想的です。
残業が偉い文化に、半分だけ従って、半分だけ抗う作戦です。
この作戦であれば
- 残業している感も醸し出すことができるし
- 定時帰りでプライベートを充実させる事もできるし
- 「帰るときは帰る」キャラを確立することもできます
毎日ダラダラ残業するよりも、メリハリができるので,気分がいいですし、周囲からは「残るときは残るし、帰るときはかえる奴」といった印象を持ってもらえることもあります。
この作戦のポイントは、「帰ると決めた日は徹底的に帰り続ける」ということです。
例えば、月・水・金を「定時で帰る日」と自分で決めたら、多少仕事が立て込んでようが、どんな理由があろうが「とにかく帰る」ことを優先して、ひたすら帰り続けてください。
こうすることで月・水・金は早く帰るキャラが職場で定着して、帰る間際に仕事を振られたり話しかけられたりする可能性がぐっと減ります。
「キャラ」を確立するのはとても有効です。
細かい仕事をあれこれみんなから頼まれている人は「そういうキャラ」になってしまっていることが多いはずです。
こんな感じで、残る日と残らない日をきっぱり分けて、残業している雰囲気も醸し出しつつも、定時に帰って平日のプライベートを充実した日々が送れるように挑戦してみてください。
簡単な話、「キャラ」を確立してしまえば、勝ちです
従う
ここまでは「残業が偉い文化」に抗う方法について紹介してきましたが、残業が偉いのはもはや文化なので、諦めて素直に従うこともひとつの手です。
心の底から服従する必要はありません。残業が偉い文化に表面上従ったふりをすればいいだけです。
強いメンタルだったり、早く帰るための明確な目標でもない限り、中途半端に文化に抗い続けると、メンタルも体力も消費してしまい、人生全体でみれば損してしまうこともあるからです。
残業が偉い文化をどうこうするよりも、あなたが人生を快適に過ごせるように考えるほうがよっぽど大事なことです。
逃げる
残業が偉い文化が耐えられないレベルなら、「とにかく逃げる」というのもひとつの手です。
「逃げる」の代表は転職して環境を変えることが一般的ですが、転職だけが手段ではありません。考え抜けば、逃げる手段はいくらでもあります。
- 残業して評価されることを諦めて定時で帰る
- 会社の中で実績を積み上げて「残業しなくていいポジションに付く」
- 職場を変えてもらってみる
- 副業を始めて、逃げ道を作るための準備をする
- 資産運用に取り組んで、早期退職して「労働そのもの」から逃げる。
- 起業して、自分の力で自由に生きる
こんな感じで、できることはいくらでもあります。
そして、手段をひとつに絞る必要もありません。できそうなものをじゃんじゃんやっていけばいいだけです。
「残業が偉い文化」や「労働」そのものから完全に逃げ切ることはできないかもしれませんが、すこしでも逃げ道があれば精神的に楽になります。
「どうしても無理なときはやめればいいか」
という「切り札」を心のどこかに隠し持っておけるからです。
そして、逃げ道を作るための行動を続けることも、気持ちを楽にしてくれます。
「自分はいま、社会的に大きな理不尽から逃げ切るための活動をしている」
と感じることができるからです。
そして、「逃げる」ことが成功しなくても、まったく落ち込む必要はありません。
サラリーマンとして生きていく以上、私たち凡人はある程度の「会社構造からの理不尽」や「労働そのもの」に耐えながら働くことになりますし、ほとんどの人は同じような感じで生きてます。
そんな中で、その構造自体に違和感を感じ、逃げ道を作るための行動を実際に始めるだけでも、とてもすごいことです。
失敗しようと、結果が思うように出なくても、どんな自分の行動にも「合格点」を出しましょう。
そうすることで、継続して行動したり、逃げ道を模索し続ける事ができるようになり、最終的に「逃げ切る」可能性はぐんと高まります。
「残業が偉い文化」に耐えられないなら、「とにかく逃げる」という手段を考えて実行してみてください。
それは、今すぐじゃなくてもいいし、時間がかかってもいいし、部分的でもいいし、気持ち的な部分だけであっても、何でもいいです。
活かす
「残業が偉い文化」がはびこっていて、どうしようもないなら、「活かす」ことを考えましょう。
残業が偉い文化はたしかにムカつくことが多いかもしれませんが、見方を変えれば良い側面だってあります。
何度も書きますが、人生全体でストレスの総量を減らすことを考えたほうがいいです。
良い側面は主に3つです。
- 仕事がたくさんある
- 遅くまで仕事してるだけで評価してもらえる
- 残業代がもらえる
それぞれの「活かし方」を順に解説して行きます。
仕事が沢山あることの「活かし方」
仕事がたくさんあることは、企業としてはいいことです。そして、その仕事をしっかりこなすことでアナタのスキルや仕事力はアップして行きます。
常に残業するのが当たり前で、残業する人しか評価されないのことに憤りを感じているなら、残業して仕事をこなして、評価されればいいだけです。
こなした仕事は、地道にアナタをレベルアップしてくれるはずです
ただ単に仕事をこなすだけでは、無限ループに入ってしまうので、無駄な業務は省いたり改善したりして、より効率的なやり方も同時に突き詰めていきましょう。
そして、仕事があまりないにも関わらず、雰囲気残業をしているだけの職場なら対策は更に簡単です。
残業時間で、仕事に関連のあることで自分が興味があること勉強をしたりして、ひたすらスキルアップの時間にあてましょう。
お金をもらいながら勉強できるなんて、最高じゃないですか!!
こんな感じで、残業しないと評価されないなら、とことん仕事をこなしたり、スキルアップという前向きな時間と捉えて、活用しまくってやりましょう。
残るだけで評価してもらえる環境の「活かし方」
遅くまで残っているだけ評価されるかもしれないのなら、自分の生活で大事な時間が確保できる範囲で残ってやればいいだけです。
会社の中で評価されて、昇進して給料が上がったり、昇進して自分の裁量が効く働き方にシフトできることもあるかもしれません。
会社員労働をディスる気持ちを一旦抑えて、会社員として受けれる恩恵を最大限に享受してみましょう。
よくよく考えてみれば、成果主義じゃないことは、凡人にとってはとてもありがたいことなのかもしれません。
結果を出さなくても固定給はもらえるし、残っているだけで、残業代も上乗せでもらえるということは、とても優しくてぬるい制度です。
残るだけで、評価されて、給料も上がって、生活が楽になるなら、生かさない手はない。と考えるのも一つの考え方です。
仮に評価されなくても、「残業代」という報酬で評価が返ってきます。
残業代が貰えないのなら、転職したほうがいいですけどね
残業代の「活かし方」
残業することで残業代がもらえるのなら、その残業代をとことん活用してやりましょう。
残業代を最大限有効活用する方法はズバリ「NISAなど、資産運用にひたすらぶちこむ」になります。
残業代を資産運用にぶちこみ続けるといい理由をざっくり簡潔に紹介します。
残業代を資産運用にぶちこみ続けるといい理由
-
- もし仮に、残業代を全て使い切って生活しているのなら、残業から抜け出すことなど一生無理
- そもそも、凡人が将来的にお金に困らないためには「資産運用」は必要不可欠
- 更に、労働から逃れるためには「お金がお金を生む仕組み」が必要
- 「お金がお金を生む仕組み?」なんか怪しい
- 怪しくない範囲で、夢物語でもない範囲で堅実な方法を選択すべき
- 結論、それはNISAで株とかETFを少しずつ買うこと
- そしてコツコツ積み上げることができれば、アーリーリタイアも夢ではない
- アーリーリタイアできないとしても、お金に余裕ができる
「残業が偉い文化」に違和感を感じているアナタは、「残業文化」に順応しきれない人間の可能性が高いです。(私も仲間です。)
ひょっとすると「会社員労働そのもの」から早く抜け出すことが、根本的な解決策なのかもしれません。
例えば、収入の50%を資産運用にぶち込み続ければ、資産運用の結果によっては15年くらいで労働から開放される可能性だってあるわけです。
この考え方は最近流行りのFIREという考え方に基づくものです。
FIREは「Financial Independence, Retire Early」の頭文字をとった言葉で、直訳すると「経済的自立と早期リタイア」という意味になります。
ひたすら資産運用に回して、株の配当だけで生活できるようにしようぜ!
といった感じです。
FIREについてもっと詳しく知りたい方は💡
「日本版 FIRE 超入門」がオススメです。
FIREはもともと、アメリカで生まれた考え方ですが、それを日本での現実的な実現方法まで落とし込んでくれているわかりやすい良書です。
憤りを感じる「残業が偉い文化」からもらえる残業代は、資産運用でとことん有効活用して、労働そのものから逃れるための種としましょう。
人生全体を俯瞰して見てみる
頭ではある程度「仕方がないこと」と分かっていても、「残業偉い文化」への憤りが消えない人は、フォーカシング・イリュージョンという心理作用について学習してみるといいかもしれません。
✍フォーカシング・イリュージョンとは??✍
「特定のことについて集中して考えているあいだは、それが人生の重要な要素のように思えても、実際にはあなたが思うほど重要なことでもなんでもない」という錯覚を表す言葉。
人生における「特定の要素」だけに意識を集中させると、その要素が人生に与える影響を大きく見積もり過ぎてしまう。
ノーベル経済学賞を受賞した心理学者のダニエル・カーネマンにより提唱されたもの
つまり、寝ても覚めても残業が偉い文化のことばかり考えてしまうような状態になっているのかもしれません。
何度も言いますが、もっと別の要素で溢れている人生において、これは非常にもったいないことです。
誰でも、フォーカシング・イリュージョンの状態に陥ってしまうのは仕方ないことですが、自分が「ひとつのことを過大視しすぎてないか」という視点を持つことができれば抜け出しやすくなります。
仕事への価値観が多少偏った職場で働いていても、仕事とは別の時間や活動で人生を充実させることはできます。
- 残業が偉い文化で働いていようと、帰宅すれば自由です。
- 休日は何をして過ごそうと自由です。
- 65歳位で会社を辞めれば、働きたくても働けないかもしれません。
文化なんて、個人の力では変えられるかどうかも怪しいものなので、自分の意思でコントロールできることに意識を集中した方がいいです。
残業偉い文化をどうしようかと考えるよりも、「今週末の予定をどうしようか」と考えながら過ごしたほうが充実した人生になるでしょう。
こんな感じで、人生全体から俯瞰して「残業文化」を観察してみるようにしてみてください。
フォーカシング・イリュージョンは色んな場面に応用できるので覚えておくと、とても便利です。
💡宣伝! 人生全体に良い「考え方」を紹介してくれる本💡
私が残業が許せないときや、非効率な会社の仕事に憤りを覚えてなんとか変えてやろうと必死になってストレスフルな日々を過ごしていたとき
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